ポルトガル語を学ぶ際に、文法の理解は欠かせません。その中でも、目的語の代名詞は特に重要な要素です。この記事では、ポルトガル語における目的語の代名詞について詳しく説明し、具体的な使い方や例文を通じて理解を深めていきます。
目的語の代名詞とは?
目的語の代名詞とは、動詞の目的語として使われる代名詞のことです。英語でいうところの “me”, “you”, “him”, “her”, “it”, “us”, “them” に相当します。ポルトガル語では、目的語の代名詞は直接目的語と間接目的語に分かれます。
直接目的語の代名詞
直接目的語の代名詞は、動詞の直接の対象となる名詞を代替するものです。以下がその一覧です:
– me (私を)
– te (君を)
– o, a (彼を, 彼女を, それを)
– nos (私たちを)
– vos (君たちを)
– os, as (彼らを, 彼女たちを, それらを)
例文を見てみましょう:
– Eu vejo o João. (私はジョアンを見ます。)
– Eu o vejo. (私は彼を見ます。)
この場合、”o” は “o João”(ジョアン)を指しています。
間接目的語の代名詞
間接目的語の代名詞は、動詞の間接の対象となる名詞を代替するものです。以下がその一覧です:
– me (私に)
– te (君に)
– lhe (彼に, 彼女に, それに)
– nos (私たちに)
– vos (君たちに)
– lhes (彼らに, 彼女たちに, それらに)
例文を見てみましょう:
– Eu dou um presente ao João. (私はジョアンにプレゼントをあげます。)
– Eu lhe dou um presente. (私は彼にプレゼントをあげます。)
この場合、”lhe” は “ao João”(ジョアンに)を指しています。
目的語の代名詞の位置
ポルトガル語では、目的語の代名詞の位置が重要です。通常、代名詞は動詞の前に置かれますが、いくつかの特定のルールがあります。
否定文
否定文の場合、代名詞は否定詞の後、動詞の前に置かれます。
例:
– Eu não o vejo. (私は彼を見ません。)
接続法や命令法
接続法や命令法の場合、代名詞は動詞の後にハイフンで結ばれます。
例:
– Diga-me. (私に言ってください。)
– Faça-o. (それをしてください。)
不定詞や動名詞
不定詞や動名詞の前に置かれる場合と、後にハイフンで結ばれる場合があります。
例:
– Eu quero lhe dar um presente. (私は彼にプレゼントをあげたい。)
– Eu quero dar-lhe um presente. (私は彼にプレゼントをあげたい。)
複数の目的語の代名詞
ポルトガル語では、直接目的語と間接目的語の代名詞を同時に使うことができます。その際、代名詞の順序にもルールがあります。
– まず間接目的語の代名詞が来て、その後に直接目的語の代名詞が続きます。
例:
– Eu dou o livro a ele. (私は彼に本をあげます。)
– Eu lhe o dou. (私は彼にそれをあげます。)
注意点
間接目的語の代名詞 “lhe” または “lhes” が直接目的語の代名詞 “o”, “a”, “os”, “as” と組み合わさる場合、”lhe” または “lhes” は “l” が “l” に変わります。
例:
– Eu dou o livro a ela. (私は彼女に本をあげます。)
– Eu lho dou. (私は彼女にそれをあげます。)
実践練習
最後に、いくつかの練習問題を通じて理解を深めましょう。
1. 私は君に手紙を送ります。
– Eu envio uma carta a você.
– Eu lhe envio uma carta.
2. 彼は私を見ています。
– Ele está vendo a mim.
– Ele está me vendo.
3. 私たちは彼らにプレゼントをあげます。
– Nós damos presentes a eles.
– Nós lhes damos presentes.
4. 君はそれを食べますか?
– Você come isso?
– Você o come?
5. 彼女は君たちを待っています。
– Ela está esperando por vocês.
– Ela está vos esperando.
これらの練習を通じて、目的語の代名詞の使い方を確認しましょう。ポルトガル語の文法をしっかりと理解することで、より流暢な会話ができるようになります。この記事が皆さんの学習に役立つことを願っています。