英語を学ぶ上で、多くの日本人学習者がつまずきやすいポイントの一つに「句動詞」があります。句動詞は、動詞と副詞や前置詞が組み合わさったもので、文脈に応じて意味が変わることが多いため、理解が難しいことがあります。しかし、日常会話やビジネス英語において頻繁に使われるため、しっかりと理解しておくことが重要です。この記事では、句動詞の基本的な概念から具体例、そして効果的な学習方法について詳しく説明します。
句動詞とは何か?
句動詞(phrasal verb)は、主に動詞と副詞や前置詞が組み合わさったものです。例えば、「look up」は「調べる」という意味を持ちます。この場合、「look」は動詞、「up」は副詞です。句動詞は、基本的には以下のような構造を持ちます:
1. 動詞 + 副詞
2. 動詞 + 前置詞
3. 動詞 + 副詞 + 前置詞
動詞 + 副詞
このタイプの句動詞は、動詞の後に副詞が続く形です。例えば:
– “give up”(諦める)
– “pick up”(拾う、迎えに行く)
– “put off”(延期する)
これらの例では、動詞と副詞が組み合わさることで、新しい意味を持つようになります。
動詞 + 前置詞
このタイプの句動詞は、動詞の後に前置詞が続く形です。例えば:
– “look after”(世話をする)
– “run into”(偶然出会う)
– “come across”(偶然見つける)
動詞と前置詞が組み合わさることで、新しい意味が生まれます。
動詞 + 副詞 + 前置詞
このタイプの句動詞は、動詞の後に副詞と前置詞が続く形です。例えば:
– “get along with”(仲良くやっていく)
– “look forward to”(楽しみにする)
– “put up with”(我慢する)
このように、動詞、副詞、前置詞の組み合わせで意味が変わることが多いです。
句動詞の使い方と意味の変化
句動詞の難しさの一つは、同じ動詞でも副詞や前置詞が変わるだけで意味が大きく変わる点です。以下にいくつかの例を示します。
動詞 “take” の例:
– “take off”(離陸する、脱ぐ)
– “take in”(取り入れる、理解する)
– “take on”(引き受ける、挑戦する)
これらの例から分かるように、”take” という動詞に “off” や “in”、”on” などの副詞や前置詞が加わることで、全く異なる意味になります。
動詞 “get” の例:
– “get up”(起きる)
– “get over”(克服する)
– “get along”(仲良くやる)
同じく、”get” という動詞も、後に続く副詞や前置詞によって意味が変わります。
句動詞の学習方法
句動詞を効果的に学ぶためには、いくつかの方法があります。以下にその方法をいくつか紹介します。
コンテクストで学ぶ
句動詞は単語単体で覚えるよりも、文脈の中で覚える方が効果的です。例えば、”give up” を覚えるときには、「I decided to give up smoking.(私はタバコをやめることに決めました)」のような具体的な例文と共に覚えると良いでしょう。文脈の中で覚えることで、自然な使い方が身につきやすくなります。
フラッシュカードを使う
フラッシュカードを使って、句動詞とその意味、例文を一緒に覚える方法も効果的です。例えば、一方のカードに「take off」と書き、もう一方に「離陸する、脱ぐ」と書くことで、反復練習ができます。
実際に使ってみる
学んだ句動詞を実際に使ってみることで、記憶が定着しやすくなります。例えば、英会話の練習や日記を書くときに、新しく覚えた句動詞を使ってみると良いでしょう。
リストを作成する
よく使う句動詞のリストを作成し、定期的に見直すことも有効です。リストに加えて、例文も一緒に書き込むことで、より深く理解できるようになります。
よく使われる句動詞の例
以下に、日常会話やビジネスシーンでよく使われる句動詞をいくつか紹介します。
– “break down”(故障する、分解する)
– “bring up”(育てる、話題にする)
– “call off”(中止する)
– “carry on”(続ける)
– “come up with”(思いつく)
– “find out”(見つけ出す、発見する)
– “give in”(降参する、提出する)
– “hold on”(待つ、持ちこたえる)
– “look into”(調査する)
– “make up”(作り上げる、仲直りする)
– “turn down”(断る、音量を下げる)
これらの句動詞は、覚えておくと非常に役立ちます。特にビジネスの場では、「call off」や「come up with」などが頻繁に使われます。
まとめ
句動詞は英語学習者にとって難しいポイントの一つですが、しっかりと理解しておくことで英語力が大幅に向上します。動詞と副詞や前置詞の組み合わせによる意味の変化を理解し、実際の文脈で使いこなせるようになることが重要です。この記事で紹介した学習方法や例文を参考に、ぜひ句動詞の習得に挑戦してみてください。