ポルトガル語を学ぶ中で、動詞の活用は非常に重要な要素となります。その中でも特に「未完了過去形」の活用は、過去の出来事や状態を述べる際に頻繁に使用されます。今回は、ポルトガル語の未完了過去形の活用について詳しく説明します。
未完了過去形とは何か
未完了過去形(Pretérito Imperfeito)は、過去のある時点で継続していた動作や状態、または習慣的な動作を表すために使われます。日本語で言う「〜していた」や「〜だった」に相当します。この形は、過去の特定の出来事を述べる完了過去形(Pretérito Perfeito)とは異なり、より持続的なニュアンスを持っています。
未完了過去形の基本的な活用方法
未完了過去形は、動詞の語尾が「-ar」、「-er」、「-ir」のいずれかで終わることにより、それぞれ異なる活用パターンを持ちます。以下に基本的な活用方法を示します。
-ar動詞の活用
例えば、「falar(話す)」という動詞を見てみましょう。
– Eu falava(私は話していた)
– Tu falavas(君は話していた)
– Ele/Ela falava(彼/彼女は話していた)
– Nós falávamos(私たちは話していた)
– Vós faláveis(君たちは話していた)
– Eles/Elas falavam(彼ら/彼女らは話していた)
-er動詞の活用
次に、「comer(食べる)」という動詞を見てみます。
– Eu comia(私は食べていた)
– Tu comias(君は食べていた)
– Ele/Ela comia(彼/彼女は食べていた)
– Nós comíamos(私たちは食べていた)
– Vós comíeis(君たちは食べていた)
– Eles/Elas comiam(彼ら/彼女らは食べていた)
-ir動詞の活用
最後に、「partir(出発する)」という動詞を見てみましょう。
– Eu partia(私は出発していた)
– Tu partias(君は出発していた)
– Ele/Ela partia(彼/彼女は出発していた)
– Nós partíamos(私たちは出発していた)
– Vós partíeis(君たちは出発していた)
– Eles/Elas partiam(彼ら/彼女らは出発していた)
不規則動詞の未完了過去形
ポルトガル語には、不規則動詞も存在します。これらの動詞は一般的な規則に従わず、独自の活用パターンを持つことが多いです。以下に代表的な不規則動詞の例をいくつか挙げます。
Ser(〜である)の未完了過去形
– Eu era(私は〜であった)
– Tu eras(君は〜であった)
– Ele/Ela era(彼/彼女は〜であった)
– Nós éramos(私たちは〜であった)
– Vós éreis(君たちは〜であった)
– Eles/Elas eram(彼ら/彼女らは〜であった)
Ter(持つ)の未完了過去形
– Eu tinha(私は持っていた)
– Tu tinhas(君は持っていた)
– Ele/Ela tinha(彼/彼女は持っていた)
– Nós tínhamos(私たちは持っていた)
– Vós tínheis(君たちは持っていた)
– Eles/Elas tinham(彼ら/彼女らは持っていた)
Vir(来る)の未完了過去形
– Eu vinha(私は来ていた)
– Tu vinhas(君は来ていた)
– Ele/Ela vinha(彼/彼女は来ていた)
– Nós vínhamos(私たちは来ていた)
– Vós vínheis(君たちは来ていた)
– Eles/Elas vinham(彼ら/彼女らは来ていた)
未完了過去形の使用例
未完了過去形は、過去の継続的な状況や習慣、または未完了の出来事を表すために使用されます。以下に具体的な使用例をいくつか挙げます。
継続的な状況
– Quando eu era criança, eu brincava no parque todos os dias.(私が子供の頃、毎日公園で遊んでいた。)
– Ela estudava na universidade naquela época.(彼女は当時大学で勉強していた。)
習慣
– Nós sempre íamos à praia nas férias.(私たちはいつも休暇にはビーチに行っていた。)
– Eles costumavam jantar fora às sextas-feiras.(彼らは金曜日には外で夕食をとる習慣があった。)
未完了の出来事
– Eu estava lendo um livro quando ele chegou.(彼が到着したとき、私は本を読んでいた。)
– Eles conversavam sobre o projeto quando o chefe entrou.(上司が入ってきたとき、彼らはプロジェクトについて話していた。)
未完了過去形と完了過去形の違い
未完了過去形と完了過去形は、どちらも過去の出来事を述べるために使われますが、そのニュアンスや使用目的が異なります。未完了過去形は継続的な動作や習慣を表すのに対し、完了過去形は過去の特定の出来事や完了した動作を表します。
– 完了過去形(Pretérito Perfeito)例:
– Eu falei com ele ontem.(私は昨日彼と話した。)
– Eles terminaram o trabalho.(彼らは仕事を終えた。)
– 未完了過去形(Pretérito Imperfeito)例:
– Eu falava com ele todos os dias.(私は毎日彼と話していた。)
– Eles trabalhavam juntos na empresa.(彼らは会社で一緒に働いていた。)
まとめ
ポルトガル語の未完了過去形は、過去の継続的な動作や状態、習慣を表すために非常に重要な役割を果たします。基本的な活用パターンを理解し、不規則動詞の活用も覚えておくことで、より自然な会話ができるようになるでしょう。未完了過去形を使いこなすことで、ポルトガル語の表現力が一段と向上すること間違いありません。これからも練習を続けて、ポルトガル語の理解を深めていきましょう!